代表者プロフィール

特許事務所専用システム開発と特許事務所でできる業務効率化のアドバイザー

はじめまして。

合同会社SKY・代表「栗田 さをり」です。

基本、面倒くさがり屋です(笑)。早く仕事を終わらせて家でダラ~っとしたいタイプです。面倒くさがり屋ですが、(自分で言うのもなんですが)根は真面目なのでキチッとやりたい、どちらかというと完璧主義な方です。

一見「面倒くさがり屋」と「完璧主義」は全く違う方向にあるように感じるかもしれませんが、実は「表裏一体」だと思っています。

「何度も同じ内容を入力するのが面倒くさいから、一回の入力で終わるように簡単にする」

「ミスしてもう一度やり直すなんて面倒くさいから、ミスしないように完璧にやって褒められたい」

今までこんな発想で仕事をしてきました。

今から約20年前、縁あって都内のとある特許事務所に入所した私は、それまでに複数の会社で行ってきた情報(データ)整理のやり方や、とにかく早く終わらせたい(早く帰りたい)一心で考えた業務効率化のための独自のシステム運用術を用いて、担当業務(国内年金管理)だけでなく、所内のあらゆるグループ(国内出願、外国出願、総務、経理)の業務や、それらをひとまとめにする事務所専用のシステムを開発するまでになりました。

そんな私がどのようにして出来上がったのか、お伝えしたいと思います。

書類整理のお手本

最初に就職した会社(国内大手メーカー)では海外営業部でアシスタントをしておりました。

私が所属していたのは「アメリカ・アジア」グループで、現地法人の在庫管理、生産管理部門や流通部門との調整という仕事をしていました(ちなみに私はアジアチームでした)。

右も左も分からない新卒の私に、同じグループの先輩方が仕事の基本を色々教えてくださいました。

現地法人や他部門との調整の仕方はもちろんですが、書類の書き方、綴じ方、書類を留める時のステープラーの位置、ファイリングの仕方・・・などなど。

元々の性格もあってか几帳面にやる方ではあったので、書類の整理は得意な方でしたが、アメリカチームの担当者とアシスタントのお二人は、今ほどIT環境が整っていない中、紙書類だけでもうまく連携を取って情報を共有し、お二人ともほぼ残業ナシで帰るくらい素早く仕事をされて、「どんな風に書類の管理をしているのだろう?」と思っていました。

入社して1年経った時、そのアメリカチームのアシスタントの方がご結婚を機に会社を辞めることになり、私がその後を引き継ぐことになりました。

アメリカは販売数もズバ抜けて多いので、在庫管理もそれまでやっていた方法ではできないことを知りました。でもその先輩は(私以上に)几帳面で、書類管理も完璧でした。

「書類管理のお手本」になる人でした。

そういう方から引継ぎをすることになって私なりに多少のプレッシャーはありましたが、「人が変わったらミスばかり」と言われては悔しいので(笑)、先輩のやり方+自分でもミスしないようなやり方を考えて仕事をしていました。

これが業務効率化アドバイザーの原点かもしれません。

社内監査でグループ代表に

入社して5年くらい経った時、書類管理能力が認められ、ISO取得のための社内監査でグループ代表に選ばれ、私が管理していたファイルを提出することになりました。

手前味噌ではありますが、他のグループは「あの書類がない!」など右往左往していましたが、私はほぼそのまま提出できるくらいでしたし、私の管理方法を他のグループが真似るくらいでした。

ついに私も「書類整理のお手本」になることができました。

表計算ソフトにハマった時期

少し話は戻って、入社2年目の時。

当時もパソコンは使用していましたが今ほどIT環境は進んでおらず、パソコンの画面は黒い背景に緑の文字(笑)。

USBなんてものはもちろんなく、フロッピーディスクの時代。3.5インチだけでなく、薄っぺらい5インチのフロッピーもありました。Windowsなんてものはまだなく、DOSプロンプトからアプリを立ち上げるという…。

歴史を感じます。

そんな中でも私が所属していた海外営業部は進んでいる方で、社員間で情報・データの共有ができるように、先輩方が社内LANを構築してくださいました。

直属の上司がパソコンに詳しい人で色々教えてもらいました。

といってもサーバーとかネットワークとかコンピュータのことではなく、表計算ソフトを使ったマクロや、計算式(関数)です。

現地法人の在庫状況や年間見通しなどを表にしたりグラフにするために使用していたものです。

当時使っていた表計算ソフトはQuattro Proというソフト。

エクセルと変わりはありませんが、個人的にマクロに関してはQuattro Proの方が作りやすかったように記憶しています。

卒業した短大は文系でしたし、パソコンなんて扱ったこともなかったのですが、やってみたら面白い!

表計算ソフトの魅力にハマりました。

(簡単なマクロと、いくつかの関数を知っていただけなのですが。)

システム開発の原点

その3年後、事業部の方針で業務効率化をすることになり、専用システムを導入することになりました。

それまでの効率化は所属部署内だけでの話だったので、表計算ソフトだけでもかろうじてできたのですが、他部署との連携を図ることになったためもっと本格的なデータベース(専用システム)が必要になったのです。

その専用システムは、とある大手企業に開発を依頼して作るシステムで、その会社から開発担当者2名が毎週のように話し合いにきてくれました。

所属部署でも開発チームが発足され、私もそのメンバーに選ばれました。

開発会社の方は私達の仕事内容は当然ご存じありません。でも、私の話を聞いて、すぐ内容を理解してフローチャートを作ってくださったり、

「こういうことですか?」

「こういう場合はどうですか?」

など深いところまで掘り下げて聞いてくるのです。

私はその時、”ビビっ!”ときました。

「すごい!なんでこんな瞬時に理解できるの?!いつかこんな仕事をしてみたい!」

と直感で思いました。

その開発担当者は今でも憧れであり、今思えばこれがシステム開発の原点だと思います。

できる範囲で勝手にシステム化

その後いくつかの会社を転々としましたが、どの職場・どの仕事でも

「素早く、楽に、正確に」

を目指して、得意の表計算ソフト(この頃にはエクセル)を使って所属部署内のデータ整備をしてきました。

毎月所属グループから各部署へ配布される競合他社の売上に関するリサーチデータを瞬時にグラフにしたり、何千ものアンケートを集計してまとめたデータを数日で作ったり、サンプル品を支社へ送るための伝票をボタン一つで自動的に印刷できるようにしたり。

それまで誰もやってこなかったことを独自で考え、勝手にシステム化して作業を簡単にしていました。

(早く終わらせてしまうことでやることがなくなり、先輩や上司を困らせることもしばしばあったほどです・・・笑)

特許事務所で活かされた経験

その後、縁あって特許事務所で働くことになり、そこでも得意のエクセルやワードを使って多岐に渡る仕事をさせて頂きました。

主に以下のような仕事です。

  総務Gの一員として備品管理、事務所移転時の作業全般(レイアウト検討、業者手配など)

  ネットワーク管理のアシスタント(ワード、エクセル、パソコン全般の所内ヘルプデスク)

  特許専用システムの管理(所内ヘルプデスク、開発会社との連携、入力コード等の整備など)

  国内年金管理事務(顧客への連絡、特許庁手続、期限管理など)

  識別番号リストの整備(履歴管理含む)

  顧客や代理人情報の整備(住所録、顧客別/代理人別注意事項など)

  電子包袋整備(紙包袋から電子包袋への移行全般、プロジェクトチームリーダー)

  外国出願グループ内の業務効率化(データ整備を主とし、紙から電子データへの移行)

  新人教育(特許未経験者・新入社員への説明、指導)

  所内マニュアル作成(主に外国事務担当用)

  事務所/現地代理人のデータ送受のマニュアル作り、所内連携の整備など

  (海外)各国制度一覧作成

  出願件数グラフ作成

などなど。

(それぞれどのように構築していたかの詳細については、順次記事をアップしていく予定です。)

私自身の特許事務の経験は国内年金管理のみです。

国内年金管理の担当をしながら、電子包袋のプロジェクトチームリーダーをしている時、国内特許だけでなく外国特許についての知識が必要になり、自分で本やインターネットで調べたり、先輩方に教えて頂きました。

そして上記のようなことをやっているうちに特許事務の全体の流れが分かるようになり、特許に関して幅広い知識を得ることができました。

特許に関する知識とパソコンに関する知識の融合

特許事務所で働き始めて12~3年くらい経った時、所員の残業時間の短縮と、何十年もかけて複雑化してしまった事務作業を、簡単に、できるだけ統一化させたいという事務所の方針もあり、専用システムで行っていた出願案件管理・期限管理だけでなく、専用システムでは足りない部分を補っていたシステム(エクセル、ワードなど)と、総務グループや経理グループでも使える独自システムを自分達で作ってしまってはどうかという話になりました。

私がエクセルで行っていた業務を引き継いだ同僚が、FileMaker®を使って自分の仕事の効率化をしていることを知り、その同僚と一緒にFileMaker®を使って独自システムを構築してはどうかとマネージングパートナーに相談した結果、Goサインを頂きました。

すぐにプロジェクトチームが作られ、そのメンバーに選ばれました。

FileMaker®は前職で少しだけ触れることはありましたが、開発はしたことがなかったので不安もありましたが、同僚が「エクセルのマクロや関数が分かる人ならできます」の一言で「よし、やってみよう!」と思い、FileMaker®の開発会社に依頼してトレーニングを受けました。

かといって、いきなり特許事務所専用のシステムを一から開発するなんてことはできなかったので、土台だけ開発会社に作ってもらい、足りない部分を自分達で追加・修正することにしました。

開発会社に作ってもらっている間に、弁理士、国内出願、外国出願、経理、総務など各グループから

「どんな機能があればいいのか」

「今どんなことに困っているのか」

「独自システムができたらどんなことをやりたいのか」

などをヒアリングし、複数あるツール(専用システムの他、ワード、エクセル、Outlookの一部機能など)を統一する方法を考えました。

それを、特許をご存じない開発会社の担当者に伝えることは、「特許も分かる・システムも分かる」私と同僚にしかできなかったことです。

そして、それをやっている時、またもや”ビビっ!”ときました。

「まさしく最初に就職した会社で感じた、あの時の”ビビっ”と同じだ!!」

「これがやりたかったんだ!!」

特許事務所の便利士

古い時代のアナログなやり方も経験してきている、事務担当者が使えるくらいのパソコン(アプリ)の知識もある、かつ、特許事務所勤務16年で得た国内特許から外国特許まで幅広い知識を持つ自分にだからこそできること。

それが「特許事務所専用システムの開発と特許事務所でできる業務効率化のアドバイザー」です。

そして私と同じく「面倒くさがり屋」だけど「完璧主義」な特許事務所勤務の方に、ムダなく・ムリなく・ムラなくできる業務効率化のやり方をお伝えできればと思っています。

事務所の業務効率化がうまく進まない

こんな場合は何をすれば、どうやってやればいいのかを一緒に考えてほしい

など、特許事務所員の困りごとを解決する手助けができれば幸いです。